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【生きる意味がわからなくなった時に読む本】『夜と霧』・『それでも人生にイエスと言う』

【生きる意味がわからなくなった時に読む本】『夜と霧』・『それでも人生にイエスと言う』

ヴィクトール・E・フランクル

この本の著者であるヴィクトール・E・フランクルさんは、1905年にウィーンで生まれ、ウィーン大学を卒業し精神科医になりました。

しかし、第二次世界大戦中、ナチスによって強制収容所に送られてしまい、彼の妻や家族を失いました。

彼だけがホロコーストから生還し、戦後はウィーンの神経科病院で働いたり、ウィーン大学の教授をするなどして、1997年9月に92歳で亡くなっています。

『夜と霧』はフランクルさんの強制収容所での体験を心理学者の視点から書かれています。

『それでも人生にイエスと言う』は強制収容所や病院勤務などの体験から導き出された著者の思想が書かれています。

『夜と霧』ー強制収容所での体験談ー

前回のブログ(映画「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」)でご紹介した、夢で収容所から解放される日を聞いたという収容者が、別の意味で本当にその日に解放されたというお話がこの本ではとても印象的でした。

それ以外にも、強制収容所での生活や食事、会話の内容や収容者の心理状態の推移などが書かれています。

そして、この本を読み、「運命」というものについても考えさせられました。

振り返ると、フランクルさんは何度か生死の別れ道に立たされているのですが、必ず生き残る道へと進んでいます。自分で進んでいることもあれば、まさに人生が導いたと思えることもありました。

死を覚悟して選んだ道が実は生き残る道だったり、生き残る道だと思っていたものが実は死への道で、フランクルさんはその道に行きたかったのに、状況がそれを許さず進めなくて結果助かったり・・・。

きっと彼は生き残る運命にあったのだと思いました。

生きる意味について

フランクルさんは生きる意味についてこのように言っています。

私たちが「生きる意味があるか」と問うのは、はじめから誤っているのです。つまり、私たちは、生きる意味を問うてはならないのです。

人生こそが問いを出し私たちに問いを提起しているからです。

私たちは問われている存在なのです。

私たちは、人生が絶えずそのときそのときに出す問い「人生の問い」に答えなければならない、答を出さなければならない存在なのです。

生きること自体、問われていることにほかなりません。

私たちが生きていくことは答えることにほかなりません。

そしてそれは、生きていることに責任を担うことです。

『それでも人生にイエスと言う』 ヴィクトール・E・フランクル

わたしたちが生きることからなにを期待するかではなく、むしろひたすら、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題なのだ。(中略)

もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、わたしたち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。

生きることは日々、そして時々刻々、問いかけてくる。

わたしたちはその問いに答えを迫られている。考えこんだり言辞を弄することによってではなく、ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。

生きるとはつまり、生きることの問いに正しく答える義務、生きることが各人に課す課題を果たす義務、時々刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない。

『夜と霧』 ヴィクトール・E・フランクル

感想

強制収容所での出来事は、話を聞いても、映像で観ても、実際にそれを生き抜いてきた人でなければ本当の苦しみはわからないものだと思います。

でも、過去に実際にあった事実を知ることは、二度とこのような過ちを繰り返さない為にも必要なことと考えています。

人間が残した負の歴史を知る為にも、この本を読んでみることをお勧めします。

また、人の一生を聞いたり知ったりすると、その人の持っている「運命」というものを感じざるを得ません。フランクさんはやはり、生き残るべくして生き残った人なのだろうなぁと思いました。

後世の人たちに強制収容所での体験や「生きる意味」について伝える役割があったのだと思います。

そして、それこそが彼の人生が彼に期待したことであり、「生きることの問いへの答え」だったようにも思います。

私はこの本を読んで、

もし、何もかも全てが奪われ、自分には何もなくなり絶望しかなくなった時、

「これ以上人生に何の期待もできない、生きてる意味などない・・・」と思うのではなくて、

どんな状況にあろうとも、「人生は私に何を期待しているのだろう・・・」と問いかけ、

その問いに答えていくことこそが生きることなのだ

と解釈しました。

そんな風に強く生きていける人間でありたいと思いました。

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