【印象的なラストで俳優の演技が凄い映画】カッコーの巣の上で
公 開 1975年 時 間 133分 出演者 ジャック・ニコルソン クリストファー・ロイド ルイーズ・フレッチャー ダニー・デヴィート
あらすじ
主人公マクマーフィーは刑務所に入ることから逃れるために、病気と見せかけて精神病院に入院する。
病院側は詐病であると疑ってはいたが、数ヶ月様子を見て判断することとした。
マクマーフィーはその間、薬を飲んだふりをして捨てたり、グループセラピーをやめて野球中継を見たいと言い出したり、規則にうるさい看護婦長を不愉快にさせていた。
婦長とは性格が合わないマクマーフィーだったが、他の患者たちは次第に彼の影響を受け、マクマーフィーを慕うようになる。
ある日、マクマーフィーは他の患者たちを連れて脱走し、船で釣りに出かけてしまう。
この出来事を受け、病院側は刑務所に戻すかどうかの判断を下すのだったが、
婦長の意見でこのまま病院に置くことが決定する。
ある日、マクマーフィーは病院職員から衝撃の事実を聞く。
マクマーフィーを病院に置くことが決定した時点で刑期が来ても病院を出ることはできず、
病院から出るには審査が必要となり、職員次第で入院期間をいくらでも延長できるようになったとのことだった・・・。
みどころ
ジャック・ニコルソン
私は彼の映画は数えるほどしか観ていないのですが、
その中で好きなのは、この映画と「恋愛小説家」です。
「恋愛小説家」とこの映画での彼の演技にはとても惹かれるものがあります。
この映画を久しぶりに観て、やっぱりジャック・ニコルソンって凄いなぁと感じました。
もう一度彼の映画を観直してみたくなったのと、
まだ観ていない作品も観てみたいと思いました。
看護婦長
今はこのような呼び方はしないと思うのですが、
この映画はとても古い映画なので当時の翻訳の呼び方を使用していきます。
この俳優さんの演技力なのかもしれませんが、とにかくこの婦長さんが恐ろしいです。
無表情で淡々と患者さんと接していきます。
そして、規律というものをとても重んじています。
確かに精神科という特殊な場所は規律は大切ですし、ある程度患者さんと距離を置いて接することが必要です。
ただ、この婦長さんの場合、何と言いますか、患者さんを思っての言動ではなく、
患者さんの弱みや心情に付け込み、最もらしく相手を言い伏せてコントロールしてしまうのです。
その言動も、ただ淡々と無表情、無感情な感じでこなしているところがとても不気味に感じます。
ホラーのような恐ろしい映像がある訳ではないのですが、この婦長さんを見ていると背筋が凍りました。
この婦長さんには「冷血」という言葉がぴったりです。
この演技はジャック・ニコルソンを上回るのではないかと思います。
配役
この映画の中で知っている俳優さんたちがいて、皆さんとても若くてびっくりします。
まずはこのブログでもご紹介している「バック・トゥー・ザ・フューチャー」に出演しているドク役のクリストファー・ロイド。彼はこれが映画初出演だそうです。
他には、今では数々の映画に出演しているダニー・デヴィート、彼もこの作品が映画初出演です。
あと私が知っている人は「ゴースト/ニューヨークの幻」で地下鉄のゴースト役をしていたヴィンセント・スキャヴェリが出演していました。
ロボトミー手術
この映画を語る上で欠かせないものです。
これは脳の前頭前野の神経線維を切断する精神障害の治療法で、一部の患者には改善が見られた人もいたようですが、昏迷、不穏、失禁などを起こしたり、自発性、外界への反応性、自己認識、自律性が損なわれた患者もいたようで、現在では患者の権利を守る観点からこの手術は行われていません。
感想
この映画は学生の時に初めて観ました。
衝撃的で本末転倒の結末がとても印象的だったのを覚えています。
約20年以上経って改めて観ましたが、全く色褪せていませんでした。
ジャック・ニコルソンとルイーズ・フレッチャーの演技が凄い。
とても古い映画ですが、今でも観る価値のある名作映画だと思います。
観たことのない人は、是非、観てください。
こんな人にオススメ
・名作映画を観たい
・演技が上手な人の映画を観たい
・衝撃を受けたい
「カッコーの巣の上で」を観るには
ビデオオンデマンドではあまり配信していないようなので、
レンタルかディスクの購入をオススメいたします。
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