【世界で初めて性別適合手術をした人の映画】リリーのすべて
公 開 2015年 時 間 119分 出演者 エディ・レッドメイン アリシア・ヴィキャンデル
あらすじ
風景画家の夫・アイナーと肖像画家の妻・ゲルダ。二人はデンマークのコペンハーゲンで暮らしていた。
ある日、モデルが来られなくなった代わりに、ゲルダはアイナーに脚部の女装をお願いする。
その後、ゲルダは冗談でアイナーを女装させたり、パーティーに連れて行くが、そこでゲルダはアイナーが男性とキスをしているとこを目撃してしまう・・・。
見どころ
エディ・レッドメイン
彼はこの映画以外にも「博士と彼女のセオリー」や「ファンタスティック・ビースト」に出ています。
この映画での彼の表情がとても繊細で優しく美しいのです。
受賞はしませんでしたが、彼はこの映画でアカデミー主演男優賞にノミネートされています。
ゲルダの愛
リリー・エルベはこの映画の主人公で、世界で初めて性別適合手術を受けた実在した人物です。
出生名はアイナー・モーウンス・ヴィーグナーでしたが、手術後に「リリー・エルベ」と改名しています。
ゲルダ・ヴィーグナーはリリー・エルベの妻でした。
映画では夫が女性になることを、複雑な気持ちを抱えながらも支えていく姿が印象的でした。
この映画は小説『世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語』(旧タイトル)という小説を原作として作られています。
しかし、この小説はかなり脚色されているようで、それを元にして映画の脚本が作られたため、この映画はアイナーとゲルダの本当の話を伝えていないようです。
実際はゲルダ自身もレズビアンであることを公にしていたようで、アイナーがリリー・エルベとして過ごす時間を問題視していなかったとのことですが、
リリーが亡くなった後にゲルダはイタリア人のパイロットと結婚しているので、ゲルダが実際にレズビアンだったかどうかは疑問視されている説もあります。
ただ、同性愛が精神病や犯罪と考えられていた時代(今もそのような国がありますが・・・)に、
本当の自分になるために行動した夫を、死ぬ最期まで支援したゲルダの愛は本物だと思います。
感想
現代でさえ、LGBTQ+の人々を差別する国や人がいる中で、1900年初めの時代で性別適合手術を受けるなんて、凄いことだと思いました。
ただ、この映画の話に限らず、現代でも実際に起こっていることだとは思いますが、
もし、心から愛して信じていた恋人が、突然性転換したいと言い出したら、自分ならどうするだろう・・・と思いました。
気持ちの整理に時間はかかるかもしれないけれど、でも、その人がそれが本当の自分だと言うのなら、もう何をしても仕方ないから、別れてその人の人生を応援するだろうなと思いました。
相手は別人格に生まれ変わるのだから、一つの失恋ですもんね。
話は変わりますが、現代でもLGBTQ+の人々は差別されたり、拒絶されたり、犯罪とまで定めている国までありますが、
前回の「カラー・オブ・ハート」でもお伝えしましたが、なぜ人は自分と違うものを差別し、排除しようとするのでしょう。
「もし自分が同じ立場や境遇だったら・・・」という視点で物事を考えることが必要に思います。
もちろん、実際の立場になってみないと本当のことは見えてこないものですが、それでも、「相手の立場になって考えてみる」という想像力が、いつの時代も足りないと思います。
それは人間だけに限らず、動物に対してもです。
生きとし生けるものすべてが「あるがままに」「ありのままに」生きていける世の中になることを願うばかりです。
こんな人にオススメ
- LGBTQ+関係の映画が観たい
- 本当の自分を知りたい
- 実話を元にした映画が観たい
- 多様な価値観を身につけたい
この映画を観るなら
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