【悲惨な現実でも幸せな空想をしながら強く生きる少女の映画】プレシャス
公 開 2009年 時 間 104分 出演者 ガボレイ・シディベ モニーク ポーラ・パットン マライア・キャリー レニー・クラヴィッツ
あらすじ
ニューヨーク・ハーレムで暮らす17歳の少女プレシャス。
父親から性的虐待を受けており、母親はその事実を知りながらもプレシャスを助けることはなく、逆に自分の男をとったとプレシャスに心理的虐待を繰り返していた。
過酷な日々の中でも、プレシャスは自分が有名人になったところや優しい母親に温かい言葉をかけられているところなど、絶対にあり得ないけれど心がハッピーになる空想をしながら辛い現実をやり過ごしていた。
ある日、学校にプレシャスの二度目の妊娠が知られてしまう。虐待の事実を伝えないプレシャスは退学処分となり、別の学校に転校する。
そして、それがプレシャスの人生を変える転機となる・・・。
みどころ
プレシャスの空想
映画の内容だけを聞くと、少女の置かれている境遇があまりに悲惨でかわいそうで、暗い雰囲気の映画なのかなと思うのですが、悲惨な現実のところどころにプレシャスの空想が入ってきて、暗く沈みそうになる気持ちを和らげてくれます。
レイン先生
転校先のレイン先生が、プレシャスの人生に大きな影響を与えます。この頃の先生の影響って、良くも悪くもとても大きいものですよね。
ちなみに先生役のポーラ・パットンさんはこの映画の他には『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』などに出演しています。
マライア・キャリーとレニー・クラヴィッツ
なぜか意外な二人が出演しています。
ソーシャルワーカー役でマライア・キャリーが、看護師役でレニー・クラヴィッツが出演しており、二人ともとても良い演技をしています。
母親役のモニーク
プレシャスの母親役をモニークさんが演じているのですが、これがまた素晴らしい演技をしています。
プレシャスの涙
辛い現実にもめげずに前向きに生きているプレシャスでしたが、ある時追い討ちをかけるような出来事があり、レイン先生やクラスメイトの前で泣きながら気持ちを訴えるシーンがあります。
そのシーンに私も涙が出ました。
感想
この映画を初めて観たのはいつなのか覚えていないのですが、とても良い映画としてずっと心に残っていました。今回ブログを書くにあたり、もう一度観てみて、やっぱり良い映画だと思いました。
映画の主人公は悲惨な境遇で、置かれている状況も過酷でかわいそうで、なんて運命なんだろう・・・と思わされるようなことばかりなのですが、それでも、出会った素晴らしい先生や大人たちの影響で、少しずつ成長し、強く生きようとする彼女の姿が描かれていて、
もちろん、その先の彼女の人生を考えたら、更に大変なことばかりなのだろうと思いますが、それでも、周囲の大人たちの助けやアドバイスを受けて、どんなに辛く苦しくともきっとしっかり生きていってくれるに違いないと思えるラストでした。
私は以前仕事の中で、虐待を受けていた少女たちと接することがあったのですが、現実はもっと悲惨なことがあったりして、正直言って、現実はこの映画のようにはいかないことが多いだろうな・・・と思いながらも、未来のプレシャスは幸せでいて欲しいと思いました。
深刻な内容を扱っていますが、決して観て暗くなるものではなく、むしろプレシャスから頑張る元気をもらえるような映画になっています。
全ての人に観て欲しい作品の一つです。
こんな人にオススメ
・たくましく強く生きる人の映画が観たい
・頑張る元気が欲しい
『プレシャス』を観るには
ビデオオンデマンドではあまり配信されていないようなので、レンタルディスクをオススメいたします。
TSUTAYA DISCAS
ぽすれん
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