【家族への複雑な心境と葛藤そして家族愛を描いた映画】ギルバート・グレイプ

公　開　　１９９３年
時　間　　１１８分
出演者　　ジョニー・デップ　レオナルド・ディカプリオ
　　　　　ジュリエット・ルイス

あらすじ

ギルバートには姉、妹、弟がいる。

父親は１７年前に自殺してしまい、母親はそのショックで食べ続けて、かなりの肥満体型となり、その後７年間家から一歩も出ない生活をしている。

また、弟アーニーは重度の知的障害者で、ギルバートは地元の小さな食料品店で働きながら、アーニーや母親の世話をしていた。

ギルバートは生まれた街を一度も出たことがなかった。

ある日、ギルバートはトレーラーで祖母と一緒に旅をしているベッキーと出会い、交流を深めていく。

ある夜、ギルバートはベッキーと会うため、アーニーを一人でお風呂に入れて出掛けていった。

しかし、朝帰りをしたギルバートが目にしたものは・・・。

みどころ

レオナルド・ディカプリオの演技

この映画の一番のみどころは、やはり何と言ってもレオナルド・ディカプリオの知的障害者の演技です。

彼はこの映画で１９歳にしてアカデミー助演男優賞にノミネートされています。

この映画での彼の演技は本当に素晴らしいので、観ていない方は是非観て欲しいと思います。

特に、後半にあるアーニーと母親の寝室でのシーンは泣けてきます。

母親

母親役のダーレン・ケイツは、実際に両親の離婚が原因で過食症となって肥満になったようです。

彼女はこの映画でデビューしました。

映画で、アーニーが留置場に入れられて、母親はある行動に出るのですが、子を思う母親の気持ちが表れている場面です。

ギルバートの気持ち

ギルバートは過食症で肥満の母親を恥じており、知的障害の弟の世話や自分を頼ってくる姉、言うことをきかない妹、自殺してしまった父親のことなどなど、家庭の問題で本当の自分の気持ちもわからなくなっていました。

そんなところに、何にも縛られず自由に生きているベッキーと出会って、彼の心に変化が起きます。

そんなギルバートの心境の変化も観てください。

感想

家族って、存在していることで、心強くもあり、ありがたくもあるのですが、

時にそれが、家族だからこそ、重たくもあり、苦しくもある時ってあるのですよね。

それは、誰にでもあることだと思います。

家族って本当に不思議な縁ですよね。

特に兄弟姉妹なんて、血のつながりもあって、育った場所や環境が同じでも、性格も価値観も一人一人みんな違うのですから。

「こうも違うものだろうか・・・」と不思議に思うくらいです。

家族のことって、心の振り幅がとても大きく振れる気がします。

良い時は心が凄く落ち着いていられるけれど、いざ問題が起こると、心に一番大きくのしかかってくる・・・。

そして、家族問題って、なかなかそう簡単には逃れられないことが多いから厄介です。

けれど、私も年をとり大人になって思うことは、

家族であろうとみんな一人の人間として付き合っていく必要があるということです。

親や兄弟姉妹、子どもや祖父母を自分の思い通りにコントロールすることはできません。

家族であっても、その前にみんな一人の人間なのです。

だから、家族であったとしても、一人の人間として付き合っていかなければならないと思っています。

家族の中では解決できないどうにもならない問題も時にはあると思います。

そんな時は他人の力を借りたり、時には縁を切ることも必要かもしれません。

家族問題は解決するに越したことはないのですが、家族と言っても結局は人間同士の関係性なので、

本当にどうしようもない問題がある時は、「家族」という関係性に縛られることなく、

「一人の人間」として付き合い、その人に対して自分がやれることをやって、伝えるべきことを伝えて、

それでも解決できないならば、その時にその家族との関係性をどうしていくかを割り切って判断していくことが必要だと私は思っています。

感想の中でこんなことを述べていますが（汗）

この映画はそこまで深刻な問題を描いている訳ではないので安心して観てください！

ほのぼのと観れる、とても良い映画です。

大小の差はあっても、誰もが抱えている家族の問題と向き合う勇気をくれるかもしれません。

こんな人にオススメ

• あたたかい気持ちになりたい
• 自分を変えたい
• 素晴らしい演技を観たい
• 家族の問題と向き合う勇気が欲しい

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